「昨日まで食べていたのに急にエサを食べなくなった…」
「お迎えしたばかりのカメが全然エサを食べてくれない…」
カメを飼い始めた方から、静岡県浜松市にある当店でもよくいただくご相談です。
愛亀がエサを残していると、「どこか体調が悪いのかな?」「このまま食べなかったらどうしよう」と心配になりますよね。
カメがエサを食べないとき、まず確認したいのは「温度」「環境」「体調」の3つです。
特にお迎え直後の個体は、環境の変化による一時的な食欲低下も珍しくありません。
カメがエサを食べないからといって、すぐに病気だとは限りません。
ただし、食欲不振が長く続いたり、ほかの症状を伴ったりする場合は注意が必要です。
本記事では、カメがエサを食べないときの適切なチェック方法から、考えられる5つの原因、安全な対処法、そして環境づくりに役立つおすすめ飼育用品まで、分かりやすく解説します。
カメがエサを食べないとき、まず確認すること

愛亀の異変に気づいたら、慌てずに以下の4つのポイントを順番にチェックしてみましょう。
1.ケージ内の温度(水温・ケージ内気温)

カメは変温動物のため、周囲の温度が下がると代謝や活動量が低下し、食欲が落ちてしまいます。
「昨日まで食べていたのに」という場合も、季節の変わり目などで温度が下がりすぎていないか確認してください。
2. 体調や普段と違う様子がないか
目や鼻、皮膚の状態、排泄物の有無、泳ぎ方や歩き方に違和感がないかを観察します。
食欲不振以外にも症状が見られる場合は注意が必要です。
3. お迎えしてからの日数
自宅に到着したばかりのカメは、移動の疲れや新しい環境への警戒心からエサを食べないことがよくあります。
お迎え直後であれば、まずは落ち着ける環境を整えることが優先です。
4. 食べていない期間と個体の状態
幼体や体の小さい個体、もともと体調に不安がある個体は、短期間の食欲不振でも注意が必要です。
一方、健康な成体では一時的に食べないこともあります。
日数だけで判断せず、食欲以外の状態も合わせて確認しましょう。
カメがエサを食べない5つの原因

なぜカメはエサを食べなくなるのでしょうか。
考えられる主な5つの原因を解説します。
原因1:温度が適切ではない

カメがエサを食べないとき、まず確認したいのが「温度」です。
カメの種類や成長段階によって適温は異なります。
まずは飼育している種類に適した温度になっているか確認しましょう。
水温やケージ内の気温が下がると活動量や消化機能が低下し、食欲が落ちることがあります。
水棲ガメ: 水温だけでなく、陸場の温度やバスキング環境も確認しましょう。
リクガメ: ケージ内の基本温度(バスキングエリア、クールスポット、夜間温度)や湿度の見直しが必要です。
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原因2:お迎え直後で環境に慣れていない

新しくお迎えしたばかりのカメは、強いストレスを感じています。
移動による振動や見慣れない飼育環境に警戒し、環境に慣れるまではエサを口にしないことが珍しくありません。
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原因3:エサの種類・与え方に問題がある

特定の好物(特におやつ用の乾燥エビなど)ばかり与えていると、人工飼料を食べなくなる「偏食」が起こることがあります。
また、同じ人工飼料を長期間与え続けると突然飽きてしまったり、エサのサイズが大きすぎて食べづらかったりする場合もあります。
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原因4:紫外線・バスキング環境が適切ではない

種類や飼育環境によって必要な紫外線量は異なりますが、適切なUVB環境は健康維持に重要です。
紫外線を浴びることで体内でビタミンD3の生成を助け、カルシウムの利用や健康維持に関わります。
紫外線やバスキング環境が適切でない状態が続くと、代謝バランスが崩れ、健康状態や活動量に影響する可能性があります。
【おすすめのライト】
UVBライト: 室内飼育では必須です。
バスキングライト: 部分的に高温の場所(ホットスポット)を作り、消化を助けます。
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原因5:病気や体調不良
温度や環境に問題がないにもかかわらず食欲不振が続く場合は、病気や体調不良の可能性があります。
呼吸器疾患(肺炎など): 鼻水が出ている、口を開けて息をしているなど
口腔内のトラブル: 口の中が赤く腫れている、潰瘍があるなど
消化器系の問題・異物誤飲: 床材や小石を誤って飲んでしまい、腸に詰まっているなど
寄生虫感染: 急激な体重減少、便の異常など
カルシウム不足や紫外線不足(くる病など): 甲羅や骨の異常、成長不良など
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カメがエサを食べないときの対処法

原因の見当がついたら、次の手順で適切に対処していきましょう。
対処法1:適切な温度環境を整える(最優先)
適温から外れている場合は、飼育している種類に適した温度へ調整しましょう。
温度環境が原因で食欲が落ちていた場合は、環境を整えることで徐々に食欲が戻ることがあります。
対処法2:お迎え直後は刺激を与えず安静にする
お迎え直後は、必要以上に触ったり追いかけたりせず、落ち着いて過ごせる環境を作りましょう。
ケージの一部にシェルター(隠れ家)を設置し、カメが安心して身を隠せる場所を作ってあげるのが効果的です。
個体によっては数日間、環境に慣れるまで時間がかかることがあります。
対処法3:エサの与え方やフードの種類を見直す
まずはエサの大きさや硬さ、与える場所などを見直してみましょう。
水棲ガメの場合は、水温やエサを与える場所も確認してみます。
人工飼料を変更する場合も、いきなり何種類も与えるのではなく、カメの種類や成長段階に合ったフードを選ぶことが大切です。
対処法4:照明器具(ライト)を見直す
適切なUVBライト(紫外線灯)やバスキングライトが設置されているか、照射距離や点灯時間が適正かを確認します。
ライト類は長期間使用していると紫外線量が低下するため、定期的な交換が必要です。
やってはいけないNG行動

愛亀が心配になるあまり、焦って以下のような行動をとってしまうのは逆効果です。
無理に口へエサを入れる: 無理に口へエサを入れるのは避けましょう。誤嚥(ごえん)などのリスクがあるため、強制給餌が必要な場合は自己判断で行わず、必ず獣医師に相談してください。
乾燥エビなどのおやつばかり与える: 食べないからといって、おやつを主食にしてはいけません。余計に人工飼料を食べなくなってしまいます。
何度も触ったり持ち上げたりする: 過度な接触はストレスにつながる可能性があります。お迎え直後や体調が悪いときは必要以上に触らず、落ち着ける環境を保ちましょう。
病院を受診したほうがいいサイン

以下のような症状が見られる場合は、一時的な食欲不振ではなく病気などの体調不良が隠れている可能性もあるため、早めに爬虫類を診察できる動物病院を受診してください。
ずっと目を閉じている、まぶたが腫れている
鼻水が出ている、または鼻が詰まっている
口を開けて「ヒューヒュー」と息をしている
水棲ガメがぐったりしてまっすぐ泳げない、体が横に傾く
急激に体重が減っている
甲羅や骨が異常に柔らかい
排泄物に明らかな異常がある、下痢・血便が見られる
食べないときに最初に確認したい飼育用品

「何が原因で食べないのかわからない」という場合は、まず飼育環境のチェックから始めましょう。
温度計などを使って飼育環境を数値で確認することで、原因を見つける手がかりになります。
1. 現在の設置環境を正確に知る「温度計・温湿度計」
カメの食欲不振で最初に行うべきは「正確な温度の把握」です。
感覚ではなく、数値で管理することが大切です。
デジタル温湿度計・水温計 リクガメならケージ内の温度と湿度、水棲ガメなら水温を確認できるものなど、飼育している種類に合わせて選びましょう。
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【2026年版】リクガメにおすすめの温湿度計7選|失敗しない選び方と設置場所も解説
外出中もスマホで確認したい方へ
スマホから温度を確認できるタイプなら、外出中でも飼育環境を確認しやすくなります。
アプリで温度変化をチェックできるツールなどを導入するのもおすすめです。
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亀の温度管理を自動化する方法|SwitchBotで外出中も安心!おすすめ設定も紹介
2. 水温・ケージ保温の自動化「ヒーター・保温器具」
室温が下がる季節や、適温を維持するために活躍します。
水中ヒーター(水棲ガメ用):冬場の水棲ガメの水温管理に役立ちます。カメが直接ヒーターに触れにくいカバー付きの製品など、飼育環境に合ったものを選びましょう。
保温球(リクガメ・日光浴用) リクガメや日光浴中のミズガメの体を芯から温めます。
3. バスキング・代謝維持に「UVBライト・バスキングライト」
光と熱の環境を整えることで、カメの活動性と代謝をサポートします。
UVBライト / バスキングライト 室内飼育で不足しがちな紫外線を補い、部分的に高温の場所(ホットスポット)を作って体温調節や消化をサポートします。
▼カメの紫外線ライトが必要か迷っている方はこちら
カメに紫外線ライトは必要?日光浴だけではダメな理由とUVBライトの選び方
4. 栄養バランスと食いつきの見直し「人工飼料」
環境が整ったら、与えるエサそのものを見直してみましょう。
マズリ(Mazuri)シリーズ 栄養バランスを考えて作られた人工飼料で、当店でも取り扱っており、人工飼料の選択肢の一つとしてご案内しています。
リクガメ用 5M21: リクガメ向けに設計された人工飼料です。
リンク水棲ガメ用 5M87: 浮上性でカメが見つけやすく、水も汚れにくい設計です。
リンク
▼マズリの特徴や食いつき、選び方を詳しく知りたい方はこちら
👉マズリはカメのエサとしてどう?専門店が成分・メリット・デメリット・与え方を徹底解説
カメのエサに関するよくある質問(FAQ)

Q1. カメがお迎えしてからエサを食べません。大丈夫でしょうか?
A. お迎え直後は環境の変化に戸惑い、数日間エサを食べないケースはよくあります。
まずは落ち着ける環境(シェルターの設置・適度な温度管理)を作り、必要以上に触らず静かに様子を見ましょう。
Q2. カメは何日くらいエサを食べなくても大丈夫ですか?
A. 成体で健康な個体であれば、ある程度の日数耐えられることもありますが、幼体や体格の小さい個体、体調を崩している個体は短期間でも危険です。
「〇日なら絶対大丈夫」と一律に判断せず、目や皮膚の状態、行動を総合的に確認してください。
Q3. カメがエサを吐き出してしまうのはなぜですか?
A. エサが大きすぎる、硬すぎる、好みに合わないなど、さまざまな原因が考えられます。
繰り返し吐き出す場合や、ほかの体調不良を伴う場合は、動物病院へ相談しましょう。
Q4. 人工飼料をまったく食べてくれません。どうすればいいですか?
A. 人工飼料をぬるま湯でふやかして香りを立たせたり、粒の大きさを小さくカットして与えたりする方法があります。
焦らず根気強く少しずつ慣らしていきましょう。
Q5. 急にエサを食べなくなった場合、真っ先に疑うべき原因は?
A. まず確認したいのが「温度」です。
特に季節の変わり目やヒーターを使用している時期は、設定や実際の水温・気温を温度計で確認しましょう。
Q6. カメは冬になるとエサを食べなくなりますか?
A. 冬は気温の低下によって活動量や食欲が落ちることがあります。
加温飼育する場合は、飼育している種類に適した温度を維持できているか確認しましょう。
Q7. エサを食べないとき、水温や気温は何度にすればいいですか?
A. カメの種類によって適温は異なります。
ニホンイシガメやクサガメ、外来種やリクガメなど、まずはご自身が飼育している種類の「標準的な適温」を確認し、その範囲に収まるよう調整してください。
Q8. リクガメですが、野菜だけで飼育しても大丈夫ですか?
A. 飼育している種類に合った野菜・野草を基本に、必要に応じてカルシウム補給や人工飼料を取り入れましょう。
特定のものだけに偏らないバランスのよい給餌が大切です。
まとめ
カメがエサを食べなくなったときは、焦らず以下のポイントを順番にチェックしましょう。
まずは現在の温度(水温・気温)を温度計で正しく確認する
お迎え直後の場合は必要以上に触らず見守る
適切なヒーターやライトを設置して環境を整える
食い付きや栄養バランスに合わせてフードの種類を見直す
異常行動や他の症状が見られる場合は早めに受診する
カメの飼育は、最初の「環境作り」が一番の難関です。 「食べていない期間」の日数だけで判断するのではなく、「食べないこと以外の異変がないか」を日頃からよく観察し、落ち着いて対応していきましょう。
食欲不振に加えて急激な体重減少や呼吸の異常などの症状が見られる場合は、自己判断を避け、早めに爬虫類を診察できる動物病院へご相談くださいね。
あなたのカメちゃんが、また元気にエサを食べてくれることを願っています!