亀について

カメが臭い原因とは?亀専門店が教える効果的な臭い対策

「カメって臭いますか?」


リクガメやミズガメをお迎えする前によくいただく質問のひとつです。


結論から言うと、カメ自体が強い臭いを発することはほとんどありません。


しかし、

  • 水槽の汚れ
  • 食べ残し
  • フィルター不足
  • フンの放置

などが原因で、飼育環境から臭いが発生することがあります。


実際に当店でも、


「思ったより臭う」

「水換えしても臭いが消えない」


といったご相談をいただくことがあります。


この記事では、臭いの原因から効果的な対策まで、亀専門店の視点でわかりやすく解説します。

カメ自体は臭いの?原因は体臭ではなく環境にあり!

「カメを飼うと部屋が獣臭くなるのでは?」と心配される方は多いですが、実はその心配はまったくありません。


カメという生き物の身体的な特徴を知ることで、ニオイの発生源がどこにあるのかが明確に分かります。


まずは、カメそのものの臭いに関する正しい知識と、ミズガメ・リクガメによる違いから見ていきましょう。

カメそのものはほとんど臭わない

カメには犬や猫のような汗腺(汗をかく穴)や皮脂腺がないため、哺乳類特有の「体臭」というものは基本的にありません。


健康なカメの体を直接クンクンと嗅いでみても、ほとんど無臭か、リクガメならほんのり草の匂いがする程度です。


つまり、部屋が臭う原因の9割以上は、カメから分泌されるニオイではなく、排泄物やエサが腐敗したニオイなのです。

ミズガメとリクガメで臭い方は違う

一言に「カメの臭い対策」と言っても、水の中で暮らすミズガメと、陸上で暮らすリクガメでは、臭いの原因も対策も全く異なります。

ミズガメ(クサガメ、ゼニガメなど)


主な原因は「水の臭い」です。フンやエサの溶け込んだ水がバクテリアによって分解される際、または水が腐敗する際に強烈なアンモニア臭や生臭さが発生します。

リクガメ(ヘルマン、ギリシャなど)


主な原因は「フンや尿、床材の汚れ」です。特に尿に含まれる成分が床材にしみ込み、ケージ内の温度と湿度で蒸されることで、ツーンとする独特なニオイを放つようになります。


カメ飼育で臭いが発生する主な原因

カメの飼育ケージから嫌なニオイが漂ってきたら、そこには必ず明確な「理由」が隠されています。


放置された排泄物やエサは、ケージ内の高い温度によって想像以上のスピードで腐敗が進んでしまうのです。


ここでは、愛カメの環境を悪化させ、悪臭を引き起こしている5つの主な原因を詳しく突き止めます。

フンや尿の蓄積

カメは体のサイズに対して、非常に多くのフンや尿をします。


特にミズガメのフンは水に溶けやすく、放置するとあっという間に水質が悪化します。


リクガメの尿も水分量が多く、床材がそれを吸収して放置されると、雑菌が繁殖して悪臭の原因になります。

食べ残しの放置

カメのエサは、ミズガメ用の人工飼料、リクガメ用の生野菜や果物など、どれも高タンパクで傷みやすいものばかりです。

生餌(メダカやエビ): 死んで放置されると腐敗臭が凄まじいです。

野菜・果物: リクガメが踏んづけて床材に混ざると、カビや腐敗の原因になります。

フィルター能力不足

ミズガメ飼育において非常によくある盲点です。

小さすぎるフィルター: 水槽のサイズにジャストな、またはワンサイズ小さいフィルターを使っていませんか?カメの排泄量は魚の数十倍と言われているため、熱帯魚用の基準で選ぶと完全に能力不足になります。

ろ材不足: 水を綺麗にするバクテリアが住み着く「ろ材」の量が足りないと、アンモニアなどの臭い成分を分解しきれません。

水換え不足

「フィルターを回しているから」と安心し、水換えの回数が少なすぎると、水中にアンモニアや硝酸塩が蓄積していきます。


また、水換えをサボることで水中のバクテリアのバランスが崩れ、かえって生臭いニオイが引き立つこともあります。

床材の汚れ

リクガメ飼育特有の原因です。


表面のフンだけを取り除いていても、床材の奥深くに尿が染み込んでいれば、ケージ全体が常にじっとりとしたアンモニア臭に包まれてしまいます。

ミズガメの臭い対策:濁りと生臭さを消し去る方法

ミズガメ飼育におけるニオイの悩みは、適切なアイテム選びとお世話のコツさえ掴めば劇的に改善します。


水質悪化からくる独特の生臭さやアンモニア臭は、水槽内の「ろ過」と「清潔さ」を意識することが鉄則です。


今日からすぐに実践できて、効果が目に見えて現れる4つの具体的なミズガメ対策をご紹介します。


ろ過フィルターを見直す

ミズガメの臭い対策において、最も効果が大きいのが「ろ過フィルターの強化」です。

カメ飼育では、水槽のサイズよりも「1〜2サイズ上の処理能力を持つフィルター」を選ぶのが鉄則です。

フィルタータイプメリットデメリット臭い対策への評価
外部式フィルターろ過能力が最強、ろ材がたくさん入る、音が静か価格が高め、掃除に少し手間がかかる極めて高い(おすすめ)
上部式フィルターメンテナンスが非常に楽、酸素供給量が多い水槽の上にスペースが必要、見た目が無骨高い(おすすめ)
投げ込み・水中式安価で設置が簡単、スペースを取らないろ過能力が低く、カメのフンですぐ詰まる低い(補助用として)


しっかりニオイを抑えたい場合は、圧倒的なろ過容量を誇る「外部式フィルター(エーハイムやGEXなど)」か、酸素を多く取り込んでバクテリアを活性化させる「上部式フィルター」の2択になります。


食べ残しをすぐ取り除く

エサを与えて10〜15分経ち、カメが満腹になったら、水面に浮いている食べ残しや沈んだゴミを小さなネットやスポイトで「すべて」回収してください。


これだけで水の腐敗スピードが格段に遅くなります。

定期的に水換えする

フィルターがどれだけ優秀でも、定期的な水換えは必要です。

目安:週に1〜2回、全水量の1/2から2/3を交換
夏場や、カメが大きくなって水が汚れやすい場合は、毎日〜2日に1回少量を換える方がニオイを抑えられます。


バクテリア剤を活用する

水中のアンモニアや有機物を分解してくれる「生きたバクテリア」を人工的に添加するのも非常に有効です。


水換えの際にキャップ杯入れるだけで、独特の生臭さが消え、水がピカピカに澄んできます。

リクガメの臭い対策:快適なケージ環境を保つ秘訣

陸上で生活するリクガメの臭い対策は、水分を含んだ排泄物をいかに素早く処理できるかが勝負となります。


ケージ内にニオイがこもってしまうと、カメ自身の身体にも悪臭が染み付いてしまうため注意が必要です。


天然素材の消臭アイテムの選び方を含め、お部屋を常にクリーンに保つための秘訣をまとめました。

フンは毎日取り除く

リクガメはエサを食べるとすぐに健康的な大きなフンをします。

見つけ次第、すぐにスコップ等で回収しましょう。


時間が経つとカメ自身が踏んづけてしまい、甲羅や足にニオイが染み付いてしまいます。


床材を定期交換する

どれだけこまめにフンを拾っていても、床材には少しずつ汚れが蓄積します。

数ヶ月に1回は、ケージ内のすべての床材を丸ごと新しいものに入れ替えましょう。


その際、ケージの底も除菌シートなどで拭き上げるとニオイがリセットされます。


>>関連記事:リクガメにおすすめの床材とは?選び方とNG床材を専門店が解説

通気性を確保する

リクガメケージ内が高温多湿になり、空気が淀むと、雑菌が爆発的に繁殖して悪臭の原因になります。


ケージの天井がメッシュになっているものを選んだり、部屋の換気を良くしたりして、常に新鮮な空気が流れるようにしましょう。


消臭効果の高い床材を使う

床材自体に天然の消臭・抗菌効果があるものを選ぶことも大切です。


おすすめは、ポゴナ・クラブ パームチップ / バークチップです。


ヤシの実の殻を砕いて作られた天然素材を使用しており、抜群の吸水性・保水性を持ちながら、排泄物のニオイを強力に吸着・消臭してくれます。


万が一カメが少量誤飲しても排泄されやすく、見た目もナチュラルで非常におすすめです。


やってはいけない!初心者が陥りがちな間違った臭い対策

ニオイを消したい一心で行ったお世話が、実はカメの健康を脅かす大失敗に繋がっているケースがあります。


爬虫類は人間の何倍もデリケートな生き物であり、間違った対策はストレスや病気の原因になりかねません。


良かれと思ってやってしまいがちな、専門店として絶対に避けてほしい3つのNG行動を解説します。

香り付き消臭剤や芳香剤を使う


部屋が臭うからといって、ケージの近くに人間用の「〇〇の香り」といった芳香剤や消臭スプレーを置くのは絶対にNGです。


爬虫類は化学物質や強い香りに非常に敏感で、呼吸器を痛めたり、ストレスでエサを食べなくなったりします。


使うなら「無香料のペット用消臭剤」に限定しましょう。

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水換えだけで解決しようとする

いくら毎日水を換えても、フィルターのろ材がドロドロに汚れていたり、水槽の壁面にヌメリ(バイオフィルム)がこびりついたままだと、数時間でまた同じニオイが戻ってきます。


全体の洗浄もセットで行いましょう。

フィルター掃除をしない(バクテリアの全滅)

「ニオイが気になるから」と、フィルターの中身を水道水でゴシゴシと完璧に洗ってしまうのは間違いです。


水道水の塩素で、せっかく住み着いた大切な「ろ過バクテリア」が全滅してしまいます。


フィルターの洗浄は、必ず「カルキを抜いた水」や「水槽の飼育水」で軽くすすぐ程度にしてください。

カメを飼うなら臭いは覚悟するべき?

「生き物を飼う以上、ある程度の部屋のニオイは我慢しなければいけない」と諦めていませんか?


カメの飼育環境は、飼い主さんの正しい知識次第で犬や猫よりもはるかに無臭に近づけることが可能です。


お迎えを迷っている方の背中を押す、カメ飼育におけるニオイの現実と哺乳類との違いをお話しします。

正しい管理ならかなり抑えられる

ここまで解説してきた通り、カメの臭いは100%飼い主さんの「管理不足」から来るものです。


つまり、正しい設備を整え、正しい周期でお世話をすれば、リビングに置いても全く気にならないレベルまでニオイは抑えられます。

犬猫とは臭いの種類が違う

獣臭や体臭、毛の飛び散りといった哺乳類特有のニオイがないため、実は「部屋にニオイが染み付いて取れなくなる」というリスクはカメの方が圧倒的に低いです。


初めて飼うならどんなカメがおすすめ?

「できるだけニオイに悩まされたくない」「手軽に清潔な環境をキープしたい」という方に最適な種類がいます。


当店でも毎年大人気で、初心者の方でも飼育のステップアップがしやすいイチオシのカメをご紹介します。


環境の整えやすさやサイズ感を含め、なぜこの種類がニオイ管理に向いているのかその理由を解説します。

ヒガシヘルマンリクガメは人気が高い

初心者の方に最も人気があるリクガメの代表格です。

サイズ感: 大きくなっても20cm前後と、日本の住宅環境で飼いきりやすいサイズです。

比較的管理しやすい: 温帯に生息しているため日本の気候に馴染みやすく、とても環境適応能力が高いです。

臭い管理もしやすい: 水を一切使わない陸上飼育なので、「水質悪化による生臭さ」に悩まされることがありません。



先ほど紹介したヤシガラチップなどの消臭床材を敷き、毎日フンを拾うだけで、驚くほど無臭に近い環境を維持できます。

>>当店のリクガメはこちら

ミズガメなら「オオアタマヒメニオイガメ」も一押し!

ミズガメの中でニオイ対策がしやすく、初心者にも大人気なのがこの種類です。

サイズ感: 最大でも10〜12cm前後とミズガメの中でも非常に小型で、45〜60cm水槽があれば一生飼いきることができます。

ニオイを抑えやすい理由: 体が小さいため排泄物の量そのものが少なく、水が汚れるスピードが劇的に遅いです。さらに、ほとんどの時間を水底で過ごすため水深を深め(水の量を多め)に張ることができ、水量が多ければ多いほどアンモニア濃度が薄まって生臭さが発生しにくくなります。

比較的管理しやすい: 非常にタフで日本の気候にも馴染みやすく、日光浴の要求量も他のミズガメに比べてやや控えめ(もちろん紫外線ライトは必須です)なため、室内での環境づくりがとてもスムーズです。

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ハコガメなら「ミツユビハコガメ」や「トウブハコガメ」がおすすめ

リクガメとミズガメの「良いとこ取り」をしたような魅力を持つ、ハコガメの代表格です。

サイズ感: 大きくなっても13〜15cm前後と非常にコンパクトで、扱いやすいサイズ感が魅力です。

ニオイを抑えやすい理由: ハコガメは「半水棲(陸上メインで水にも入る)」という生態をしています。基本はリクガメと同様にヤシガラチップなどの消臭床材を敷いた陸上飼育なので、ミズガメ特有の「水槽全体の生臭さ」とは無縁です。ケージ内に置いた水入れの中でフンをすることが多いため、毎日の水入れ交換だけでニオイの元をほぼ完璧にシャットアウトできます。

比較的管理しやすい: 北米原産で寒さや乾燥に強く、人工飼料(マズリなど)や小赤、野菜まで何でもよく食べてくれるため偏食に悩まされにくいです。人にも非常によく慣れ、ペットとしての魅力とニオイ管理のしやすさを両立した素晴らしいカメです。

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よくある質問

Q: カメを飼うと部屋全体が臭くなりますか?

A: 適切なろ過フィルターを使い、週に数回の水換え(または床材管理)をしていれば、部屋全体にニオイが充満することはまずありません。

Q: フィルターだけで臭いは完全になくなりますか?

A: フィルターはニオイを「軽減」してくれますが、蓄積した汚れをゼロにはできません。定期的な水換えやゴミの回収とセットで効果を発揮します。

Q: リクガメとミズガメはどちらが臭いますか?

A: お世話をサボった場合、圧倒的に早く、そして強く臭うのは「ミズガメ(水)」です。ニオイの少なさやお世話のスマートさを最重視するなら、リクガメの方が管理しやすい傾向にあります。

まとめ:正しい環境作りでニオイのない快適なカメライフを!

カメの臭い対策のポイントをおさらいしましょう。

  • カメ自体はほとんど無臭!臭いの原因はすべて「飼育環境」にある。
  • ミズガメは「水質管理」が命。1〜2サイズ上の強力なフィルターを選ぼう。
  • リクガメは「床材管理」が命。消臭効果の高いヤシガラチップなどを活用する。
  • エサの食べ残しはその都度回収し、正しい知識でお世話をすれば臭いは激減する。

静岡県浜松市の当店でも、「水がどうしても臭う」「どんなフィルターに変えればいい?」といったご相談を毎日たくさんいただいています。


カメのニオイ問題のほとんどは、設備の見直しやお世話のコツを少し変えるだけで、あっさりと解決することが多いです。

ニオイのない清潔な環境は、飼い主さんにとって快適なだけでなく、大切なカメが病気をせず健康に長生きするためにも絶対に必要な条件です。


ケージの前を通ったときに「全然臭わないな」と思えるような、お互いにとって最高の環境を作ってあげてくださいね。


【店舗情報】

店名: レプタイルショップ∞K-slash

住所: 静岡県浜松市(新東名浜北インター降りて車で5分)

営業時間: 要予約

駐車場: あり

取り扱い: ミズガメ、リクガメ、エサ等

ホームページ:【静岡県浜松市】カメに特化した爬虫類ショップ「K-slash」

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